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守られているモノの魅力
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写真美術館に行った際、恵比寿ガーデンプレイスを一人でぶらついた訳ですが(クリスマス前にしていいことじゃなかったYO!)、そこで、バカラのシャンデリアが飾られていたのね。
結構な大きさで、当然キラキラしてるし、綺麗で、みんな歓声あげたり写真を撮ってた。
ロマンチックな代物だなぁと、アタシも思った。それなりに。
でもねぇ。この飾られ方はどうなのかと。

建物の中に入れられて、がっちり守られて。
勿論、シャンデリアつーのは屋内に存在するものですがね。
天井から吊るされて、部屋を演出するためのものですけれども。
でも、この建物は単なる「いれもの」でしかないじゃないですか。
豪華で高価な作品を、安全に大衆に見せるためのいれもの。
このいれものが例えばもっとコンセプチュアルなもので、シャンデリアに合わせてデザインされた、それこそ部屋のようなものだったらば納得もしましょう。そういう見せ方自体が作品なんだ、と思えるから。
でもこれは違うでしょう。
ただただ作品を守るためだけのもの。
見せよう、って気があるんなら、まずこの窓枠というか格子というか、その部分を何とかすべきだ。
邪魔じゃん、思いっきり。視界 妨げてんじゃん。
考え方が足りないと思う。
見せ方まで合わせて作品だろう。どうすれば一番美しく見せて魅せられるか、そこまで考慮するのは当然のことだ。
守るべき物だって時点で魅力あるものなんだけど、守った結果 魅力が損なわれるようじゃ駄目だろう。それじゃぁ作品が可哀相だ。

少し前にも、同じようなことを思った。
今、みんなが夢中なPSP。発売前に貼られてた、駅の壁面広告。
本物が使われてたんだよね。本物のPSPが三つ並べて貼られてて、画面にはゲーム(多分)のデモ画面が流れてる。
本物を使う広告のリスクは大きいけど、それだけ自信があったってことでしょう。実際よく売れてるみたいだし。
だから、その広告手段は凄いと思った。斬新だし、勇気あるし、色んな意味で。
でもねー。その広告の横にさ、がっちり、警備員がはりついてるの。二人か三人。
で、道ゆく人は興味持って近づいて、覗き込むじゃない。それをじーっと目で追うのだ、彼奴らは。
んで、手を上げてちょっとでも触れようとしようものなら「あ、すいませーん、触らないで頂けますかー」て。
マジ、現場を目撃した時は興醒めしたね。
あーやぱっりねー。そりゃそうだよねー。つまんないねー。
て。
気持ちは分かる。守らなきゃいけない事情も分かる。
でも、それでもさ。カッコイイものを見せて貰いたい訳さ私は。
ぐうの音も出ないような広告に出会わせて欲しい訳さ。
警備員なんかついてちゃ、そんなものとは程遠い訳さ。ねぇ?

ちなみに、丸の内のoazo内でもこないだまでPSPの広告が展開されてまして。
大量のマネキンにサンタの服を着せて、その手にはPSP。
マネキンは十数体ひと組で外を向いて輪を作り、輪は二つか三つ(うろ覚え)。
人物相関図なんてのもついて、大変楽しい立体広告。

だがしかし、そこにはやはり、警備員(・・・一句)。

まぁね、今回は広告塔が人型だしスペースもでかいし、あんまり気にならなかった、てのが本当のところだけどね。
でもやっぱ・・・ねぇ。気分悪いじゃんか。写メ撮ったりして、喜んじゃってたけどもさ。
てか、面白いことは面白いんだから。それを追求して欲しいという話。


何かいい方法はないものかね。
魅力あるものを、その魅力を損なわずにかつ安全に、大衆の前にさらす方法。
赤外線とかでなくて、そんな怪しいものじゃなくて。
意識を高めるとか、そんな道徳的なことでもなく。
発明。
できないものかしら。ドラえもんがまだなこの世界じゃ、無理かなぁ。
アトムが生まれても解決はしない問題だしなぁ。
難しいかなぁ。
by ling-mu.m | 2004-12-21 01:10 | 思慮
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