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幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門
WOWOW放送を録画してあったのを眠れないついでに鑑賞。
世界の蜷川幸雄が演出した舞台を初めて観る。作は清水邦夫。

主演は堤真一・木村佳乃・段田安則・中嶋朋子・高橋洋。

時は平安、自らを親皇と名乗り反乱を起こした平将門(堤)は、朝廷の手下である藤原秀郷に追われる戦いの最中、頭に負った傷が原因で、自分を「将門を狙う武将」だと思い込んでしまう。
正気を失った将門を、それでも守ろうとする腹心・三郎(段田)を始めとした部下たち、将門の妻・桔梗(木村)、影武者から真の将門に成り代わろうとする三郎の弟・五郎(高橋)、かつて将門に抱かれたことから彼を秘かに慕う三郎の妹・ゆき女。
逃げ落ち、追い詰められていく中で、狂気の将門を巡り、それぞれの思いが交錯する。


・・・思うところがない訳じゃないけど、イロイロ書き綴る体力が心身共に無い感じなので、取り敢えず観たって記録だけで。
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by ling-mu.m | 2005-04-30 22:54 | 芝居/舞台
ぎゃあ!!
めんどくせー。
めんどくせー。
めんどくせー。
全部。
生きてんのが。

明日があることを当たり前だとすら思わないで普通に眠って朝になっても目覚めない。
そういう世界の終わり方。
幸せだなぁ!!!

なるべく遠い所へ。
いちばん遠い所へ。
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by ling-mu.m | 2005-04-29 00:26 | 日々
愛の渦
徹夜してバイトして芝居を観に。
昼まで寝こけてたら夜 寝らんなくなって徹夜になってしまった。よくある。困る。
眠るのは昔から不得意です。好きなんだけども。切ない。

新宿THEATER/TOPSにて、ポツドールVol.13「愛の渦」を観劇。

注目されてる演出家と劇団を見たいーと思ってたら公演があるってんで観に行ってきました。
バイト中から、今なら立ったまま寝れる! という状態だったので、こないだと同じ轍を踏まないためにも早めに劇場に行って大音響の中で仮眠。
芝居が始まる前に音楽かけてて、始まる時に照明を落としながら音量 上げるのは常套手段で、その始まるぞー具合が大変 好きな私ですが、今回は参ったな・・・。
しかも、始まってからもしばらくデカイ音で音楽が流れっぱなしで、そのシーンが結構 長くて、開演前から聞いてるだけに飽きがきてうんざりした。
台詞はまだー? まだー? て。そういう焦らしを狙ったんだろうけども。まんまと嵌った訳だけども。

乱交パーティーの一夜を描いた芝居。
芝居? なのかなー。
主宰の三浦大輔氏は、リアルであることを追求する演出家なんだそうで、数年前に、役者がプライベートを背負ったまま舞台に上がり、敢えて「演技をしない」手法の作品を作った人なんだそうで。
今回も、確かにわざとらしい「演技」だったかと言えば、否・・・と言えるのだろうけれども。
だから「芝居?」と首を傾げることになるんだと思うんだけど。

マンションの一室、というセット。このセットがすごい立派でびっくりした。何だこの作りこみようは! て。リアルを描くにはまずその場から、てことなのだろうか。
ソファと低いテーブル、テレビ、風呂場に通じるドア。カウンターをはさんで出入口になってるドア、トイレに通じるドア。階段があってロフト風になってて、上がった所が支配人言うところの「プレイルーム」。カーテンがおりるようになってる。

その部屋に、女4人、男4人がだんだんと部屋に集まってくるところから始まる(全員集まってくるまで音楽かけっぱなし)。
全員集まった時点で一時間前にもどって、女の子の中の一人が面接を受けてる場面。おかっぱで地味めで声小さくてシャイそうな子が、店長に「貴方がどスケベなとこ見せてください」って言われてバイブ入ってるとこ見せるっていう。すげーきわどい。

時間軸が戻って、8人がシャワー浴び終わって支配人もじゃぁ時間まで楽しんで、て消えて、残された人らがギクシャクしつつもだんだん会話の糸口を見つけて誘い合ってロフトに上がってヤりに行く。

この、ギクシャク具合が何とももどかしくて、そして見覚えがあるなーて光景だった。
まず、男女がなかなか会話を交わさない。女の子同士、男同士では話すけど、でもその会話もいわゆる「ビミョー」な、くっそつまんない内容で、でもその当たり障りのない感じが、何かもうすごく「あるある!」ていうもので。
来るの初めて? から始まって、お笑い好きなんだー。とか、出身地どこー。とか。
会話してるのにディスコミュニケーション。
てめぇらヤりに来てんならさっさとヤればいいじゃないか!! てすごい思った。何を互いの腹 探り合うようなことしてんだ、て。
こういう目的のはっきりした(ていうか唯ひとつの)場でさえ、初っ端から、じゃーエッチしようか! ていう風にはいかないものなんだろうかという疑問。どんな場でさえ人見知りはして当然か、がっつくのはカッコワルイか?
この夜限りの、ただするためだけの相手なのに、「出会いの行為」は踏襲されなきゃならんものなのかな。

時間がたつにつれて打ち解けて、普通に会話するしじゃれあうし、ていう風になっていくんだけども、見どころは最初のギクシャクっぷりに限られてたのかなーと今は思う。
何とも言えない、滑稽で気持ち悪い空気。

最後に、女の一人が「今夜だけでみんなと別れちゃうのは悲しい」て泣いて、「またみんなで曜日合わせて来ればいいじゃん」て他の女が慰めるのだけど、その光景がまた、どんな場合でも情が生まれちゃうものなのかねぇ、とウンザリさせる。
みんなで、みんなと。何で仲間になりたがるか! 求めてるのは突っ込むことと突っ込まれることだけだろう。何でそこに、愛とかそういうもの、求めちゃうんだろうなーて。

常連の女の子がいて、「ねぇあなたは次いつ来るの?」て聞かれて、「アタシ? 明日!」て、投げ捨てるみたいに言うのが、むしろそっちの方が潔くていい。おんなじこと、毎日 繰り返して。
何にも得ない、何にも与えない。


今回、客の反応が全部「笑い」だったことが、すごく気になった。
役者が、何を言っても、何をやっても、笑ってそれを受け止めちゃう。
え、そこ笑うとこ? ていう違和感が芝居中ずっと続いてて、何か嫌だった。
何で笑っちゃうんだろう。何で笑いで受け止めちゃうんだろう。
笑うことが必ずしも軽いとは言えないし、それぞれの胸中で思うことはあるのだろうけども、それにしたって今回の客は笑いすぎだと思った。隣につられてるだけなんじゃないのと思った。
そしたらどんどん笑えなくなっていって、私の中ではすごくシリアスな芝居になってしまった。
実はどーしよーもない喜劇だったのかも知れないのにね。
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by ling-mu.m | 2005-04-26 17:06 | 芝居/舞台
泣かされるかと思った。
ボディブロウ、喰らったみたいな。
やられた、て思い。

分かりやすいし感動しやすいから好きとか言いたくないんだけどさーホントは。
谷川俊太郎。

あー悔しい。


詩集「はだか」より。

「さようなら」。

  ぼくもういかなきゃなんない
  すぐいかなきゃなんない
  どこへいくのかわからないけど
  さくらなみきのしたをとおって
  おおどおりをしんごうでわたって
  いつもながめてるやまをめじるしに
  ひとりでいかなきゃなんない
  どうしてなのかしらないけど
  おかあさんごめんなさい
  おとうさんにやさしくしてあげて

  ぼくすききらいいわずになんでもたべる
  ほんもいまよりたくさんよむとおもう
  よるになったらほしをみる
  ひるはいろんなひととはなしをする
  そしてきっといちばんすきなものをみつける
  みつけたらたいせつにしてしぬまでいきる
  だからとおくにいてもさびしくないよ
  ぼくもういかなきゃなんない


第一印象の衝撃は忘れまいよ。多分。
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by ling-mu.m | 2005-04-23 23:37 | 活字/漫画
やいそー。
がんーばれっ
まけーるなっ

よいこつよいこげんきなこ

を、めざして。
嘘。めざしません。めざす。めざし。さかなー。目ぇ開けたまま寝るの。見えてるのかな。

ゆぅるりと。
適当に。ある程度。
自分らしく。て、ただの言い訳じゃんかねー。ふふ。

ふふふ。f f f。
フォルテ。強く。ふたつ並べたら、きわめて強く。つよく。つよく。つよく。

健全な魂は健全な肉体に宿る。
すこやかに。すくすくと。まっすぐに、迷わないで。惑わないで。

むりー。
だめにんげんだもの。ばーい、みつを。

を。をををを。
おしまいまで、あとひとつ。
終わって、その先にあるものは?

ブラックホールの向こう側にも世界があるってのは希望?
それともただの事実かな。

あかるいこえでー、げんきよく。
それがいいことなんて誰が言ったの。
植えつけられた善と悪。ただしいこととまちがったこと。
いやー、違うな。それはただの被害者妄想。成長できんだもん人間は。

思ってることなんか何でも言える。
そういう時代に生きてるんだよ。
ふしあわせなんて、何処にもない。

病んでる現代人のフリを、したいだけだ。
陳腐なヒロイズムだ。切って捨てられるべきクダラナイもの。

つよく。つよく。つよく。
つよく。つよく。つよく。

つよく。つよく。つよく。
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by ling-mu.m | 2005-04-23 01:35 | 思慮
休講になって暇だ
新しい学部のパンフレットみたいなものを見た。
文化構想学部と文学部。
なんか、きもちわるい。
意味が分からん。分け方の意味が分からん。系統も、中途半端なネーミングだし。
やだなー。きもちわるい。何がやりたいんだろう。
いちぶん・にぶん て響きが好きだったのにな。
何で変えるんだろなー。
やだな。

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こないだ、バイト中に、H田さんがカード支払いを受けて。

「お支払い回数は限界でよろしいですか?」

て、笑顔で。
限界まで、分割。とか?
すげー笑った。

5限に行ってきま。
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by ling-mu.m | 2005-04-20 16:12 | 日々
TDC展
久し振りに芝居以外のアートを観に行ってきました。
銀座グラフィックギャラリーにて、「05 TDC展」を。

昼までバイトして、チャイ語サボって新橋へ。
例によって例のごとく難なく迷子になり、今回はお巡りさんのお力添えで無事に会場へ到着。
小さな通りにあるギャラリーです。

何で行ったかと言うと、私が愛してやまないTV番組「にほんごであそぼ」(NHK教育)のアートディレクター(・・・かな? 何かそんな感じの役回りだと思うんだけど)佐藤卓氏が、同番組でTDC会員賞を受賞したので、お祝いの気持ちでもって、という訳です。

佐藤卓さんは、ロッテのCOOLMINTやXYLITOL、麒麟のやわらかのパッケージデザインをした方だそうです。
行くまで知らなんだよ。ただの「にほんごであそぼ」ファンとして行ったので、勉強になりました。

会場では、「擬音アニメ」と「ひらがなアニメ」が流れてました。

前者は、例えば宮澤賢治の「どっどど どどうど どどうど どどう」という、風の擬音がありますよね。で、風に吹かれて木々が大きくしなる森の映像に、その文字を重ねる訳です。遠くの方から、明朝体が流れてくる。そこに流れる音は風の音なのだけど、だんだんと、人の声でその擬音を読む音に変わっていくのです。この場合は、男の人の低い、囁くみたいな声で。

知識のない私なので推測でしかないのですが、おそらくはどれも、小説や詩や俳句や、そういうものの中から面白い、言ってみれば「ありえねー。聞こえねー。」という音を拾って来てるのではなかろうかと思うのです。

後者は、ひらがなの「音や形や表すもののイメージ」で作られたアニメ。
ふたつ並んだ「る」という字、「るんるるんるるー♪」と言いながらスキップしてるみたいに進む。でも突然、巻き舌で「るるー」「るるるるるー」と、怒ってる声を出す。ひとしきりやりあったら、おおきな「る」から小さな「る」の字が、寂しそうに「るー」「るー」言いながらぽろぽろ。そんでまた二つ並んで、スキップしながら「るんるるんるるー♪」。
つまりは、仲良しな子供のちょっとしたケンカの一連を「る」という字で表してみました、という。

五十音、全部見たことはないのだけど、好きなのは「か」。ぷーん。て、蚊が飛ぶ音させながら「か」が飛んでて、しまいには叩かれて潰れちゃうの。笑えます。

「にほんごであそぼ」は、言わずもがなですが、全国の子供に「じゅげむ」と「ややこしや~」を流行らせた番組です。
十分足らずの短い番組ですが、日本のみならず各国の名言・格言が紹介されてるし、野村萬斎氏による狂言の演目は見れるし、かーなり充実度は高いと思うのです。デザインはいちいち素敵だし。
小さい頃から意味も分からず「しょぎょうむじょうのひびきあり」なんてソラで言えちゃう図は、なかなか格好いいじゃありませんか。
ここで毎日 耳にしてた言葉に、大きくなって教科書でふと再会したりする。そこで初めて意味を知って、そしたら、もう一度その言葉に出会う訳です。改めて。そして血となり肉となる。
いいことだ。


TDC展そのものの話ですが、他の受賞作やTDC会員の作品もかーなり面白かった。

TDCてのはタイポディレクターズクラブの略で、「文字の視覚表現を広く深く追求し、従来の文字の設計にとどまらない「タイポディレクション」の世界を確立していきたい」(HPトップより引用)ところなんだそうです。

見たことある広告なんかもいくつかありましたよ。
ああ、これって人が作ってるんだよなぁ。と、個人名を前にして初めて実感する。
やっぱプロって凄いな。これが仕事する、てことなんだ。


個人的に、インタラクティブ作品はやっぱりすごく面白くて好きだ。自分がアーティストになれたと錯覚できる。
クリックとドラッグで簡単に画面に広がるパターンや不思議な動きをしてみせる線、自分の意思を介在してるのに現れる姿が予想できない楽しさ。
立派にエンターテイメントだなぁと思う。
こういうものが、普通に街中に点在してたらワクワクするなぁ。


今月25日まで開催。お暇がありましたら是非。
GGG、来月は佐藤卓展だって。折角だから観に行こう。

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追記。
んー。嘘ついたくさい。来月は和田誠展だって。あれー?
何処を見たのかしら。

8月は佐藤雅彦だー! やった。
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by ling-mu.m | 2005-04-19 18:13 | アート的な
隣にいても一人
オールした足で化粧はげたまんま駒場東大前はこまばアゴラ劇場にて久し振りに生芝居を観劇。
青年団プロジェクト公演「隣にいても一人」。
作・演出は平田オリザ。

今 活躍中の演出家や役者の芝居を観に行くようにしようと観劇計画を立て始めたこの春、取り敢えず一番 早くやるのがこれだったので、ろくすっぽ寝てないし予約してあるだけだしどうすっかなーと思いつつしばらく振りにナマの舞台が観れるし、てところで折れて結局 行って来た次第です。


ある朝、気付いたら「夫婦になっていた」すみえと昇平。
肉体関係を結んだ訳でも誰かの手で婚姻届が偽装された訳でもなく、ただ、目覚めたらすみえは昇平の家におり、二人は夫婦である、という共通認識を持っていた。
しかし、認識はしつつもその状況に首をかしげる二人は、お互いの兄と姉に相談を持ちかけた。
彼らはといえば、もう離婚することが決定している(正確に、正常な)夫婦である。
彼らの兄姉は二人の話を、からかうなと怒鳴り、あるいは信じないと言い張る。
とにもかくにも、二人は夫婦な訳で、これから一緒に暮らしていくことに異存はない訳で・・・。

うん。ゴメン寝た。
オール明けじゃなかったら眠くなりつつも観てられたかもしれないのだけど、今回は駄目だった。舟を漕いでしまった。一瞬 意識をなくすこと数回。
意識なくした隙にラストシーンをやられてしまい、気付いたら役者がそろってお辞儀してた。

退屈な芝居だった。
台詞はものすごいしっかりしてる。揺るがない、確かな意思と意味を持った台詞だったから、とてもキレイに整った印象を受けた。ほころびがない。それは完璧という意味ではなく、ただただ整然としていた、ということ。無駄がない。

でも、突拍子がないことがない。平凡なんだ、すごく。
それは、アタシがまだ夫婦っていう関係を経験したことがなくて、まるで自分にとって実感の湧くような話ではなかったからじゃないかな、と思う。

ある朝、誰に言われた訳でもなく義理の姉と弟でしかなかった相手と夫婦になっていて、それに抵抗するでもなく、でも首を傾げながら、結婚式の話をしたり婚姻届を出しに行ったりしてみる。

わかんねー。
だってそこには情はあるかも知らんけど愛はないでしょう。
二人とももういい年でさほど結婚願望はなくてでもいい相手がいたらしたいなぁぐらいに思ってて、したらこの状況でこれはもしかヒョウタンから駒みたいなものなのかしら。
なんていう考えだったら別ですがね。

本人たちの意図しないところで夫婦になっていた二人、本人たちの意図で夫婦を解消する二人。
そこが対照的に描かれているのだけど、それはもしかして、彼らの成れの果てが兄姉なのだという示唆なのだろうか。
それとも、相応の愛など無い方が案外うまくいくものなのかも知れない、という含み?

わかんないなー。
平凡だった。つまらなくはないけれど。
青年団の本公演を観に行くべきなのか。

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折角 近くまで来たんだし、と思って、芝居が終わった後に日本最高学府を覗いて来ました。
初めて行ったなー。かの有名な赤門はこちらの校舎ではないのですね。知らなかった。
広い。そしてキレイ。
校舎の中はどうか知れませんが、外の様子と校舎の外観はキレイ。
日曜の午後で閑散としてました。学生さん、ちらほら見受けましたが。
木が多くて、この時期は外で気持ちよく過ごせそうな場所が沢山でした。

立て看が沢山 並んでた。並べ方が、心なしかウチの学校よりお行儀がいい。
ウチの学校で観るのは大半が劇サーかイベントサーだと思うのだけど、こちらはかなり多種多様でした。モー娘。研究会とかあった。ピンクで意外に(失礼)きれいなレタリングで。
しかし、量はあってもセンスはないな。だっさい、へったくそな絵が描かれてるのばっかで、大事なのは美しさよりデカさなのかなと。
これと言ってステキな立て看なかったですからね。芸術方面は苦手なのでしょうか。文芸や劇作家なんかでは優秀な人材を輩出してますが。
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by ling-mu.m | 2005-04-17 23:51 | 芝居/舞台
アロエヨーグルト美味しい。
鬱鬱しながら帰ってきたんだけどご飯食べてアルケミストのアルバム聴いてたら機嫌 平たくなって明日も生きていけそうな感じ。
よかった。

「まちがいの狂言」のチケットが一枚 路頭に迷ってます。誰か拾って。A席6500円。
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by ling-mu.m | 2005-04-14 22:24 | 日々
トリツカレ男
好き:★★★★☆
b0026230_22363145.jpgここ一週間ぐらいね、何かすごい泣きたい気分なのね。
何となくね、わぁぁーって、泣きたいのね割と常に。
理由はよく分からん。分かる・・・理由ができる瞬間もあるけど、変にぐるぐる渦巻いてる感じで、特に理由もないのに泣くのは嫌だなーと思って結局 泣いてなくて。
で、解決策として適当に感動の涙とか流せば落ち着くのかしらんと思っての、セレクション。
一応、厳選はした。ありきたりな感動はしたくないなと思って。


いしいしんじ・著。
いしい作品は四作目かな。「麦ふみクーツェ」のレビュー、挙げてないけど。

ジュゼッペは、色んなものに「トリツカレ」てしまう変わり者。
オペラ、三段跳び、昆虫採集にサングラス集め、探偵ごっこやハツカネズミの飼育。
町のみんなは見慣れたもので、彼が新しいものにとりつかれる度に苦笑しながら聞いてやる。
「今度はなんだい、いったい何にとりつかれてるんだい?」
そんな男がある日とりつかれたもの、それは外国からやって来た少女・ペチカだった!

すごい、すごい素敵な話よ。
読み終えたばかりだけど、アタシの心はとても温かいもので満ちてますもの。
いしい作品で幸せな気分になるのは初めてです。今までは、とてつもない切なさに襲われてばかりいた。とても好きなのは確かなんだ。大好きだよ、いしい氏の書く小説は。
でもねぇ、現実の世知辛さをたっぷり含んだ物語だから、浮かれきれないんだ。この先も、この人達の人生はきっと色々 波立ちながら進んでいくのだろうなぁ、と、しんみりしてしまうの。
それが悪いことってんじゃないんだけど、そういうのじゃない、とにかく真っ直ぐなハッピィエンドっぷりが、今は求めたいものだったので。

勿論、悲しい現実も転がってる。人間が生きてる限り、それはしょうがない。避けては通れないものだから。そういうものを、この人はすごい突きつけてくる。すごく簡単に人が傷つくし、失敗するし、あっけなく死ぬし。
でも、それは物語に必要なできごとなんだ。いしいさんは、絶対にそれを無駄にしないの。
ミスチルの歌で、駄目な映画を盛り上げるために簡単に命が捨てられていく、ってあるけど、この人の書くものにはそういう安易さを感じない。ものすごい痛みと意味を持って描くから。

いしい作品のどれにも見られる傾向だけど、変わり者がちゃんと笑って暮らせてるのがいい。
疎外され理解されない者もいるけど、例えばこのトリツカレ男、何かにとりつかれちゃうとホントにどっぷりでしょうもない奴で、でも、オペラにはまって誰彼 構わず歌いながら話しかけてしまうジュゼッペに彼が働くレストランの主人は言うんだ。
  しょうがないよな、トリツカレ男なんだから
  しばらく休みをやるよ、その癖がなおったら店にでてきな
ってさ。こんな優しい話がある?
その点「麦ふみクーツェ」は結構シビアだった。他人と違う人間が如何にうまく生きていくか、て話。でも、ちゃんと優しさは含まれてた。そのバランスが絶妙なんだ。

この本は、他の彼の作品に比べ薄い。一時間もあれば読めてしまう。
そのため、彼の伏線の妙はあまり発揮されていないように思う。勿論、無い訳じゃない。ちょっと少ないかなと思うだけだ。
でも、たまにはこんな単純な話もいい。ひたすらハッピィエンドを目指すには、これぐらいがちょうどいいのかもしれない。



で、当初の目的は果せたかっつーと、否。
もうしばらく、このまんまで過ごさなきゃならんみたいだ。はぁ・・・。
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by ling-mu.m | 2005-04-11 22:52 | いしいしんじ