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神戸在住
b0026230_2122292.jpgカテゴリがあるんだから何か書かねばと思いまして、最近の秋晴れが連想させるお気に入り漫画をひとつ。
総て実家においてあるため、今 手元にないのがもどかしいんですが。
『神戸在住』。木村紺・著。アフタヌーンKC。六巻まで発売中。

タイトル通り、神戸が舞台のお話です。美術学科の大学生・桂とその周辺の人々の、何気なくて和やかで穏やかで、時に悲しかったり切なかったりする「普通の日常」が、一話完結で語られる物語。
この漫画の(私が思うところの)魅力は、第一にフリーハンドで描かれているところ。
記憶はおぼろげなんですが、多分、この作品でスクリーントーンが使われたことはありません。定規も使われない。ベタも、効果として使う以外はなかったと思います。
最初は、その試みが画面の汚さと物足りなさを引き出していたんですが、二巻の途中あたりからは、線が細くなり大分 洗練され、とてもすっきりした、いい画面になっていきます。
線のみ、だと、とてもいい素朴さが出るんですよね。絵に温かみがあるというか。

魅力ふたつめは、話の身近さ。
別に私が大学生だからって訳ではなく(だって読み始めた時は高校生だったし)、「普通の人の普通の日常」が、安心して読むことを許してくれる。
勿論、日々は楽しいことばかりじゃないから、色々と大変なことも起こります。人が死ぬ話もある。
でも、そういうところもひっくるめて、やはり「自分に起こり得る出来事」なのです。
それが素敵に面白いのです。
四季折々の風物詩が出てくるところも、日本の伝統を思い出させてくれて、なんとなくこの国の良さを再確認させてくれる。
猫山宮緒は季節感を出す名人だな、と感じていたのですが、木村紺も相当だと思います。

そんな訳で、『神戸在住』は私にとっての癒し系漫画ナンバーワンなのです。
桂の、他の作品の主人公じゃまずありえなかろう地味っぷりも大好き。
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by ling-mu.m | 2004-10-28 21:46 | 活字/漫画
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