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カラフルメリィでオハヨ~いつもの軽い致命傷の朝
普段からKERAが好きだーと言っている割に実は初めて観に行ってきましたNYLON100℃
まぁ芝居を観るようになってまだ日が浅いから仕方ないのだ。
場所はこれまたアタシの好きな本多劇場だよわぁい。
席が互い違いになってなかろうが気にしません(え?)。

「カラフルメリィでオハヨ~いつもの軽い致命傷の朝」は9年前に書かれた、KERAの私戯曲、らしいですね。ホントかしら。
中身がどうとかもう気にしないでチケットを取ってしまう(勇みすぎてダブって取っちゃったので必死に少ない友人に打診して買って貰った)ぐらいにケラ(何で今までローマ字表記してきたんだろう、と、こないだ不思議に感じたのを思い出したのでカタカナ表記にします)が好きな人なので、芝居が始まってから、あー大倉孝二ナマで観るの初めてだなとか小松和重 出てんじゃんとか気付きましてアラアラ。

大倉孝二でかー。
プロフィール調べたら187cmですってデカー。ほそー。
大倉孝二の魅力って何だろうなぁ、と考えてみるけどうまく出てこない。
すごく好きなんだけど何だろうなぁ。
情けない男が全身で演じられるところかしら。
あと、二枚目でもブサイクでもない微妙な顔? 首から下はイイオトコな感じのアンバランスさ?
幸せじゃなさそうな顔してるからかな。

義彦(大倉)は呆けた父親(山崎 一)、おっとりした妻・利江(峯村リエ)と思春期の娘・奈津子(馬渕英俚可)と共に暮らす一家の大黒柱である。家には更に、医大を目指して七浪中の甥・浩一(小松)を居候させている。
時代は昭和、「おれたちひょうきん族」が世を賑わせ、彼らの家にはテレビも電話もあるがクーラーはない。
呆けた父を愛し、妻と娘を愛する、実直で真面目な男を、大倉が好演。中途半端な切れっぷりも良い。怒ってもちゃぶ台をひっくり返せないお父さん。
義彦の父は厳格で怒りっぽい男だった。理由もなく手を上げ、怒鳴り散らす。
そんなだった父は、「自分に素直になった」分、子供のような人になってしまった。
心配した家族に病院への通院をさせられ、やがては入院することになる。
が、彼の頭の中で、海辺の真っ白な病院に強制入院させられた自分は、そこで出会った入院患者たちと病院脱出を企てる。
が、医者や看護婦に扮したガンパンパ星人が、それを阻もうとする。

祖父の空想と義彦の家、二重構造で話は進むが、ふたつの世界を繋いでいる不思議な存在がみのすけ(みのすけ)という若者。
自分が義彦の息子のように振舞う彼の姿が見える者は誰もいない。おそらく、祖父にも見えていない。
祖父と同じ名を持つ彼が、病院の中で仲間と交流しガンパンパ星人と戦う。

体系だてて説明しようとすると、なかなか難しい世界。いつも通りですね。
理屈づけて考えることを拒否している、それがケラの書くものな気がする。
やりたいホーダイやって、突拍子がないし脈絡がないし中身もないし無駄に長いし、観客に親切じゃないなぁと思う。
が、それでも余りある魅力を、持っているんだから凄いですよね。

今回のは本当に中身がなかった。クライマックスのカタルシスなんてある筈がなく、キレイに終わらせる気がないだろう、と言いたくなるほどに投げたオチだった。
もういっそ清々しいです、ここまでやられると。
あーバカバカしかったー。て言いながら帰れる気軽さ。
しかし、あそこのシィンの義彦の優しさとかあそこのシィンの利江の寂しさとか、しんみりと思い出されるものが あるんだからズルイよね。

ああまったく人の人生なんてこんな風に語られる程度に軽くてどーでもいいものなのかもしれませんよ。
そう思えば気が楽だ。
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by ling-mu.m | 2006-04-10 02:32 | 芝居/舞台
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