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ディスタンス
b0026230_1291492.jpg宗教団体「心理の箱舟」が、大量殺人を行い、加害者グループも死んだ事件から三年。
加害者たちの遺族は、命日に集まって家族が葬られた湖に行く。
その帰り道、途中まで乗ってきた車を盗まれ立ち往生する彼らの元に、事件直前に裏切って逃げた教団員が現れる。
彼らは、事件を起こす前に家族が過ごした小屋で、一夜を明かすことになる。

是枝裕和監督作品。
二回目の鑑賞になります。レポートの参考資料にするために借りてきまして。
思えば、初めて観たときはARATAが目的で、是枝監督の名前なんてこれっぽっちも意識してなかった。今では時の人ですね。

脚本なしの即興演技に、一切のBGMなし、というつくりは、さほど嫌いではありません。
映画っていう、どうしたって全部あるいはある程度が虚構となってしまうジャンルで、何処までリアリティーを追求すべきか、は難しい問題だけど。
こういうリアルの求め方も面白いと思う。

寺島進が秀逸です。
奥さんを勧誘した後輩を罵倒する場面。
人間、怒り心頭すると、まともに理論で話をすることなんてできないんだよな、と。
繰り返される「早く帰れよお前」の言葉に納得させられる。
さっさと再婚して、子供も生まれて、湖では一瞬しか手を合わさない。
それでも、命日には皆と一緒に山を登るのは、何故なんだろう。小屋の中を執拗に調べまわるのは、奥さんと後輩の断片を手に入れるためだったんだろうか。多分、彼は奥さんの浮気を信じて疑っていない。その辺のイタさもまた、よく分かる。

愛しているのに理解ができない。
愛していたから理解がしたい。
みんな、そういう心理なのかな。
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by ling-mu.m | 2004-10-03 23:24 | 映画
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