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四国旅行記 2
9月18日。
和菓子を朝ごはんにして宿を出てJR琴平駅へ。
駅のロッカーに荷物を預けていざ、金刀比羅宮参り。

両側に土産屋やお茶屋が並ぶ石段の通りを抜けて金刀比羅さんの敷地へ入っていく。
ウチらも結構 朝早かったのに、既に降りてくる人が沢山いるのは何故だ? 朝の方が登りやすい気候なのは確かだけれども・・・皆さん早起きなんですねぇ。

降りてくる人に杖ないとキツいよーと言われたので30円で杖を借りる。
なかなか急な造りの階段を登って登って、眺望はこんな感じ。
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ここから更に登って、本宮を目指す。造り的には日光東照宮みたいな感じ。色んな建物見ながらてっぺんの本宮を目指して登っていく、ていう。規模は日光の方が断然 上ですけども。

一時間ぐらいでしょうかね。歩いて登って、本宮に到着。
風が気持ちいい。日陰に入れば涼しいし、いい季節を選びました。ま、何も考えてない結果なんですけど。瓢箪から駒。
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本宮前の広場から街を一望できます。
爽快。

東照宮しかり金沢城しかり、こういうデカくて立派な古い物を見るたびに思うのだけど、ブルドーザーもユンボもはしご車も軽トラすらない時代に、よくもまぁこんな物を作ろうと思い、実際 作ってしまったものよのう、と。
お上の命令が絶対だったり信仰心の篤さだったり、理由は様々なれど本当に造り上げてしかも後世に残してしまうというのだから、そのチカラたるや凄まじいものです。
今に残っているその姿そのものに驚嘆するし感動させられるけれど、本当はそういう、目に見えないチカラというか、人間が成し得た過程にも、心動かされているのかもしれません。
いやはやまったく、すごい力を持っているものよのう、人間てヤツは。
基本的にアタシは、壊れていく物はそういう運命なのだから仕方がないじゃない、と思ってしまう人間で、だから、バーミヤンの遺跡が破壊された時もさして怒りは覚えなかった。
厳島神社が沈みそうなら、それまでだってことなんだから、と思ってしまう。
でも、やっぱり むかぁしの人がえんやこら言いながら、今とは比べ物にならないような苦労の末に造り上げた物は、現時点まで残されてきたって事実が、その素晴らしさを表しているのかもしれないし、だからこそ、必死でその存続をこれからも願い叶えたい人達がいるのも、無理のない話だよなぁ、と。
考えてみれば当たり前のことなんだけど、そんな風に思った金刀比羅参りでした。
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休んだら同じ道を引き返して下山。下り階段恐怖症の身にはキツかった・・・。
遅い朝ごはんつーか早い昼ごはんつーかな讃岐うどんを食べ、山を降りきって琴平駅に向かいます。
荷物を回収したらそのまま電車で徳島県へ。

今回は連れの1人が9月生まれだったので、飛行機のバースデイ割引とJR四国のバースデイ切符が使えてかーなりお得な旅でした。誕生日ありがとう暁ちゃん。
JR四国のは、一万円で3日間 乗り放題、しかもグリーン車オッケーという贅沢な代物。
という訳で、電車移動の際は妙に気分ばかりリッチでした。
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なんだか景色も違って見えます。


電車に揺られ、着いた所は大歩危(おおぼけ)駅。
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ど田舎。
駅の向こう側には吉野川という大きな川が流れていて、切り立った渓谷になってます。ラフティングをやってやり遊覧船が走ってたり。

バスに乗り換えて、目指すは国指定重要有形民俗文化財・かずら橋。
源平合戦の頃、落ち延びた平氏の公達が追い込まれた時に切って落とせるようカズラで編んだと言われる橋。
少し前までは生活用に使われていてあちこちにあったらしいんだけど、今ではウチらが渡った租谷(いや)のかずら橋と、もっと森深い所にあるものとのふたつしか残されていないそうです。

で、このかずら橋、聞いた話 意外にショボいよーということだったので結構 舐めてかかってたのね。別に大したことないんじゃーん。て。
したら、さー。

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も、どっこえーのよ。
間隔、開きすぎでしょうよコレ。ずーっとこんなんよ。80メートルぐらい。川の流れはすーごい下の方に見えるし。
手すりに掴まりっぱなしでおっかなびっくり、写真 撮る余裕もありませんでしたわよ。
本当に怖いと、人間 笑うことしかできないのね。ずっと笑ってました。

日曜で三連休の中日だったせいか、観光客の多いこと多いこと。
橋を渡るにも行列で、みんなゆっくりでしか進めないから、その姿はさながら避難訓練か民族大移動のようでした。
車が橋の直前まで乗り入れられるのには歩行者としては参った。ウザいっちゅーねんや。
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遠くから橋を眺める。渡り終えてしまえば余裕。

団子を食して川遊び。
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いーい天気で、そりゃもう気持ち良かったですよ。和む和む。
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生まれたままの姿のもなりますわなーそりゃ。
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足跡もすぐ乾きます。
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鮎の塩焼きも美味。

川から上がり、今日の宿は風呂ナシなので日帰り温泉へ行こう! てのは当初からの予定通り。目的の温泉はかずら橋から駅までの通り道。本数の少ないバスを待って移動すれば良かった・・・のに、ウチらはお風呂に入るためのアレコレも駅のロッカーにつめて来てしまったのでした・・・。がーん。
どうしようもないので、時間もお金も勿体ないが一度 駅に戻り荷物を回収して、バスはかーなり来ないのでタクシーに乗って温泉へ。
その名も「ホテル秘境の湯」。
バス停にもなっててデッカイ看板も立っててガイドブックにも載ってて なーにが「秘」境だよ・・・とは言わないお約束。

ちっちゃいスーパー銭湯みたいな感じ。
露天風呂もあって、陽の光の中 入るお風呂の何と贅沢なことよ。
温泉に行く度 飽きずに思う訳ですが、やっぱり今度も思ってしまう。
湯船に浸かる幸せが分かる民族に生まれて・・・良かったなぁー。

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風呂上がり、バスの時間を待って外に出たら、気持ちのいい夕暮れが待っていました。

駅に戻るべくバス停で待っていたらば、ホテルの宿泊客を迎えに駅まで行くんで乗せてってあげるよ、とホテルのお兄さんが声をかけてくださった。
マジすかー超 助かります有難いですタクシーでロスしたお金チャラだーってことで遠慮なく乗せて貰う。
嬉しすぎる温かさです。こういうことが、日常的なのかしらねぇ。
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山は穏やかに暮れていきます。朝が早いと一日が長いなぁ、とは旅に出ると思うこと。

駅に着き、本日のお宿・空音遊(くうねるあそぶ)からのお迎えを待ちつつ夕飯を買い込む。
駅前には小さなスーパーがひとつと酒屋がひとつ。
今日は図らずも十五夜ということで、月見酒をすべく少量のお酒と団子とつまみを買う。夕飯は夜店の一平ちゃん(88円)。

安さで選んだ宿、果たしてどんなところかしらと微妙に怖がっていたウチら、行ってみたらば素晴らしい所でした。
吉野川が下に流れ、四方は山に囲まれた普通の民家。
主人はまだ若そうな朴訥とした人。宿に先にいたのは大阪から来た五人家族。三人兄弟はみんな坊主。剣玉とかコマとか草笛とか披露してくれた。
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シロ。
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マル。あと山羊のウメさんもいたけど遠くてお会いできなかった・・・。
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「台風で吹っ飛ばされて乾かし中」だそうなカカシたち。何度こいつらに驚いたか知れない。台風14号の影響をモロに受けたそうです。玄関の引き戸が半分 木だったり。

写真 撮ったりご飯 食べたり子供と戯れたりしながら月の出を待つ。
山に囲まれてるせいでなかなか姿が見られません。

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そして現れた見事な満月。
月を肴に飲む酒のうまいこと、うまいこと。
月明かりでできる影に感動。月の光でかげおくりができるって知ってた?

主人が貸してくれたデッキチェアに寝そべってもの思い。
空を飛ぶ術を開発した人たちは、あの月に憧れて飛びたかったのかもしれない。
人知れず、月に焦がれて飛ぶ鳥や啼く獣がいるかもしれない。
あんなに小さな光ひとつに、こんなに心惹かれるのは何でだろう。自分で光ることもできない星なのに。

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by ling-mu.m | 2005-09-22 10:38 |
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