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四国旅行記 1
この夏 最後の旅に出てきました。
女3人、四国を巡る旅です。

9月17日。
前日泊して品川の友達んちから羽田へ向かう。空港にて3人合流、飛行機に揺られて2時間で岡山空港に到着。飛行機に乗るのが高2以来のアタシはその速さにまだ驚く。こんな鉄のカタマリが飛ぶなんて! と、お約束なことも思う。原始人。

岡山空港からバスにてJR岡山駅へ。結構 時間がかかりました。ど田舎にあるんだよ岡山空港。市街地に入るまで他の車が全然 見当たらなかった。

岡山駅から電車に乗って宇野へ。宇野港にてフェリーに乗り、香川県に属する人口3500名余、面積は8.13平方kmという直島へ渡る。
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島はレンタサイクルで移動するつもりだったのだけど、運悪く全て貸し出し済み。もともと保有台数が少なかったくさいうえに3連休始めの土曜日なので、観光客も多かった模様。港でカップルいっぱい見たしな・・・。彼らとは島内で何度も再会しました。

バスもあまり本数がなく、待ってる時間が勿体ないので仕方なく歩き出す。期待がはずれて軽く腐ったけどそんな気分は島の風景が癒してくれました。
穏やかな海。豊かな緑。彼岸花の鮮やかな赤。どでかいススキ。蝉の声。実りの田んぼ。

目指したのは地中美術館。あんまり道も分かんないまま矢印表示を見つけつつ歩いてたら割と簡単に辿り着く。山道 登るのはキツかったけど。

あまり仰々しくない造りの入り口はコンクリートで、素っ気無い感じが素敵。喜び勇んで飛び込んだらチケット売り場がもう少し下った所にあると言われフライング。

入場料(大人2000円・・・せめて学割をば・・・)払って気を取り直していざ。入ったら写真撮影は一切禁止ということで、チケット売り場から本館までの道にクロード・モネが好んで描いた植物を使った小道(庭)が作られてたので、せめてその写真を。
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やっぱり睡蓮が咲いてたら良かったのになと思う。

地中美術館は、その名の通り建物の中心が地中にある美術館。地上に顔を出しているのはほんの一部のようです。
中に入ってみるとあまり「地中」ということは意識しないけども、「見上げる」動作をよくしてたのは覚えてる。こう、コンクリに四方を囲まれてて空を見上げる、という。

建物の設計は安藤忠雄。コンクリート作りの質素さがたまらなかった。シンプルで直線。
クロード・モネ、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレルら3人の作品がその中に永久展示されています。
そういうことを一切 知らずに行ったので、その数の少なさに驚いたしタレルの作品があることに喜んだ。
タレルと言えば、金沢21世紀美術館で出会って以来、アタシが一番 手に入れたいものである「タレルの部屋」の作者です。
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写真はこの夏 金沢に行った時に撮ったもの。21世紀美術館では無料開放区域という贅沢すぎる扱いの作品です。アタシが金沢市民だったら確実に通いづめる。つーかそのために移住したいぐらいだ。

この「タレルの部屋」、地中美術館では「オープン・スカイ」というタイトルで少し小さく、壁もコンクリ一色という様相を変えた形で、しかしその気持ちよさ静けさ寂寥さはそのままに作品として展示(という表現は似つかわしくないけれども)されていました。

タレルの作品でもうひとつ、「オープン・フィールド」も、すーげぇカッチョイイ異空間で、軽く飛べるなと思った。
これは是非 体感して欲しい作品です。

作品数は少ないが充分に見応えはある内容。絶妙なバランスだなと思ったけど・・・何だろね、空間に浸れるせいかな。美術館の建物そのものも鑑賞に値する、というところか。


美術館を出て、草間弥生の南瓜を見るべくまた歩き出す。
したら、ベネッセハウス(安藤忠雄設計の宿泊施設を伴った美術館)のバスが通りかかって、おっちゃんが坂越えたベネッセハウスまで乗せてくれました。その気軽さに驚く。嬉しいやねー。

ベネッセハウスから軽い山道を下ると海沿いに出て、気付けば向こうに見えるのは南瓜。
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人が群がってるのが見えますね。という訳でウチらもテンションあげて群がりに行く。
そこには、今は運営してないんだけどキャンプ場があって、その辺で地元住民が集まって運動会かなんかをやっていた模様。赤か青のTシャツ着てゼッケンつけた老若男女が片付け清掃をしてました。
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そしてこれが南瓜。結構デカい。2mくらいあるのかな。
おなじみ、草間弥生の水玉脅迫。
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何で直島に草間作品なのか・・・何で海辺に草間作品なのか・・・。明らかな違和感が、奇妙さと笑いを呼びますな。

南瓜はコンクリの突端にあって、その下は浜なんだけどそこで地元の子らだと思われる子供と戯れてた若者が浜から南瓜が乗ってるコンクリに登ることをせがまれてまして、既に何度かチャレンジした後のようで。
「あと一回な。ラストチャンス」
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「てりゃーっ」
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「あーあ」「ざんねーん」
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そして若者は仲間と一緒にチャリで去って行きました。レンタサイクル借りれた勝ち組だったのねん。
ウチらはしばし海辺ではしゃいで写真撮ってボーっとして子供に話しかけて過ごす。
一番 小さい子の写真を撮ろうと近づくと上の子がそっち行っちゃいけませんて感じで名前呼ぶのよ小さい子の。守んなきゃって思うのかねぇ。
アヤシイお姉さんらでゴメンナサイね。いっぱい写真 撮らせて頂きました。ぐふ。

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ひとしきり海辺を堪能してまた歩き出す。
次の目的地は「家プロジェクト」なる、これもベネッセがやってるアート区域。古民家を利用して芸術を展開しているという催しで、そこに行くまでにちょっと迷って時間をくってしまった。
分かれ道に来てこれは不安だぞーっとなったので走って来る車を停めて家プロジェクト何処ですかと聞いたら、おじさんはわざわざ車から降りて丁寧に教えてくれました。
しかもお土産に、て純金のしおりをくれた。京都土産なんかでよく見るヤツ。あいやー嬉しや。

おじさんに言われた通りに歩いてったら、たどり着きました家プロジェクト。
しかーし、家は3軒あって時間は16:30まで・・・今から全ては見きれないなーってことでチケット買うのは断念。散策しつつ外から見るだけにしました。
でもいざ現場に着くと観たくなるものだね・・・いつかまた。きっと観に行きたい。

普通の住宅地の中にあるアート区域。
そのためか、いたるところにちょろちょろ見受けられる可愛い表札など。
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屋号・・・? 表札とは別に付いてる。
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ちょっとした休憩所に。
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散策してるうちにバスの時間になりそうだ、てんでバス停にとどまる。
帰りのフェリーの時間に合わせてバスが出るよ、ということだったので(ベネッセの人らしい女性がバス停に立ってて教えてくれた。バスは町営だと思うんだけど・・・提携してんのかな)安心してたら、何故か手違いでバスが来ない。フェリーに乗れない。

バス停そばのタバコ屋のおっちゃんも心配してくれるが、来ないものは来ない。
もともと一便 遅いフェリーで帰るつもりで、17時発のに乗れたらいいねー程度に言ってたので正直そんなに切羽詰ってはいなかったんだけども、フェリーに乗せるために、なんと港まで車を出してくれたのです。

フェリーもギリギリまで待っててくれて、アタシは車の都合により他の2人と違う車に乗り、一足早く港には着いたんだけども、荷物を観光案内所に預けてあってそれを取ってから来る2人を待つ間にフェリーは行ってしまいました。港のおっちゃんに軽く怒られたが知らんがね、と思って無視する。

さて じゃぁ19時台のフェリー(最終。速度が速いため料金がちょっと高い)を待つしかないのかーと思ったら、なんとなんと港まで運んでくれた人が他の港から出る船で接続を考えてくれて、そっちの港まで送ってくれると。
何でそこまで親切なんだよって話ですよ。恐縮しきりですよ こっちは。
いやはや、世の中 捨てたもんじゃないってこういうことかしらねぇ。

という訳でお言葉に甘えて違う港から小さい船に乗って朝 出てきた宇野港へ戻り、フェリーに乗り換えていざ高松へ。

高松に降り立ってトンカツで夕飯。
一時間に2本しかない からし色の電車に揺られて琴平駅へ。
温泉宿・万よしに着いたら入浴時間終了の15分前で、急いで入らにゃーと言ってたらば、お客さん達で最後なのでごゆっくり、という嬉しいお言葉。
最後まで人の温かさに触れた一日の終了です。
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by ling-mu.m | 2005-09-21 19:12 |
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