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髑髏城の七人 アカドクロ
友達に借りたDVDで劇団☆新感線の「髑髏城の七人 アカドクロ」を観る。
2004年の春にやったヤツ。再々演って言ってたか。
正直 新感線には全っ然 興味がなくて、BSで舞台放映してくれる数少ない団体なのにそれも観てなかったっていう勿体ないことをしてた。
本で主宰・いのうえひでのり のインタビューを読んで初めて関心を持って、舞台の古田新太にも目覚めたし何でだか「吉原御免状」のチケットも取っちゃって(何か・・・イキオイ?)、したら友達がDVDを持っていると言うので、まず観とこう、と思って貸して貰ったのです。
結果的には、観て良かったな、ていう感想。

派手だね!
流石 歌舞伎と銘打っているだけあります。いのうえ歌舞伎の走りはこれなんだよね? 当時の斬新さは如何ほどだったのか。97年・・・アタシ中1かー。幼いな。

音楽が派手。照明が派手。物語も派手。衣装はそうでもないけど。
エンターテイメント! ですね。ハリウッド的なノリ。人物の心理が明快で明瞭。細かく演出してる隙間がないから、逆にすっきりして変に引っかかることなく するっと話を飲み込める。爽快です。気持ちよく観終われる。

パラレル戦国時代。
織田信長の影武者だった捨之介(古田新太)と蘭丸(水野美紀)は、彼が死んで後 流浪の民と色町の経営者になっていた。天下統一の夢は潰え、戦場からは身を引いていた二人。しかし、自ら天下を獲ろうという画策を立てる、もう一人の影の者が「関東髑髏党」を率いて天魔王を名乗り、大阪から迫り来る豊臣の軍勢を迎え撃つ、その戦に巻き込まれていく。
ヒロインは、築城の民である沙霧(佐藤仁美)。髑髏城の地図を盗み追われている彼女を捨之介が助けるところから話は始まる。
他にもにぎやかく色んな人が出てきて、いつの間にか七人 揃って、最終的に髑髏城に天魔王を討ちに行く、て筋書き。

古田新太が主演。
デブなのは変わらないのに格好いい。やばーい。
でももうちょい重い演技の方が好きだな。軽すぎる感がある。水野とノリが0.5ぐらいズレてる。
天魔王役と一人二役。天魔王が捨之介と同じ顔をしている、その意図は、やはり捨之介の心にさえ巣食う天下獲りの野望という暗い部分を表しているんだろうか。それとも単に観客をあっと言わせるためだけか。・・・いやいやー。違うよねぇ。

水野美紀はなかなかの迫力。最終的に裏切る、でも信念は通す悲しい人間を男前に演じてた。
最近 見ないけど、さっぱりした喋り口が好き。「女子アナ」観てたなー。

佐藤仁美も好きなタレントの一人。何となくキツめなとこがね。「R-17」で初めて知ったんだよ。たまにホンジャマカの石塚と旅番組やってたよね。再放送で3回ぐらい観てる。
今回はまっすぐで正直な幼い少女の役で、無邪気さが分かりやすくて いい。感情表現がストレートなキャラで、見てて安心する。

坂井真紀もヒロインだね。色町の極楽太夫、でも本当は雑賀の残党で鉄砲作りの名手。これまた男前で。舞台演劇のヒロインて格好よくなりがちなのかな。すーごくオンナオンナしてるのってあまり見かけた記憶が無い気が・・・。自分が男前な女の人が好きだからそういう印象を受けてるだけかな。それもありうるな。

あと、アタシの大好きな梶原 善が出てるのだよ! もースゴイ好き。スゴイ好き。「王様のレストラン」でパティシエやってた人ね。三谷作品によく出てる。何かねー、何が好きって訳でもなく好きなんだよ。雰囲気? まとってるものが魅力的なのさ。

活劇で歌舞伎で戦国時代だから殺陣のシィンがわんさとあって、でも飽きずに楽しんで見れた。かきぃん、かきぃん!! て。音響ってすごいね。照明も。場面をとてもリアルにする。今回は特に照明に惹かれた。例えば人が切られた時に赤い照明を重ねるとか、そういう何気無い演出に目がいった。なるほどねー、て。まぁ照明の勉強しなきゃなと思ってるから、てのもあるんだけど。

髑髏党の皆さんが仮面ライダーの敵役みたいな仮面かぶってて、顔が見えなくて可哀想だなーてずっと思ってた。ぬらぬらしてんの。そこだけ世界観 違って、秀吉とか家康とか普通に名前が出てくるんだけど何か違和感を感じる。髑髏党だけ異国の人みたいで、日本っぽくない。その違和感も多分 計算のうちなんだろうけど。

橋本じゅん演じる抜かずの兵庫が率いる関八州荒武者隊(味方)の面々が、これでもかって程にダサダサの、ギャグみたいなメイクと衣装で、ここまでやるかーって感心した。この舞台、顔のいい男がいないのね。キャスティングで。それでもこんだけ格好良く出来るってなかなか無いんじゃないかなーと思った。例えばこれが映画で同じキャストでやろうとしても無理なんじゃないかしら。


カメラの台数がすごい(10台以上 使ってるらしい)から、いい映像で観れるんだけどその分 映画的で芝居としての純粋な見方は出来てないなって思ってしまうのは仕方ない。単純に楽しめればいいんだけど、そうもいかない。映像で感動2割増しぐらい出来る。そこが気に入らない。
やっぱり生で観てナンボだろう、て、その考え方は覆らないなー。

「吉原御免状」が楽しみだー。売れっ子・堤 真一が観れる。梶原善も出るんだよー。
下半期のミーハー祭は、これと「天保十二年のシェイクスピア」で完璧だわ。
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by ling-mu.m | 2005-07-19 04:10 | 芝居/舞台
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