<< ぎゃあ!! 泣かされるかと思った。 >>
愛の渦
徹夜してバイトして芝居を観に。
昼まで寝こけてたら夜 寝らんなくなって徹夜になってしまった。よくある。困る。
眠るのは昔から不得意です。好きなんだけども。切ない。

新宿THEATER/TOPSにて、ポツドールVol.13「愛の渦」を観劇。

注目されてる演出家と劇団を見たいーと思ってたら公演があるってんで観に行ってきました。
バイト中から、今なら立ったまま寝れる! という状態だったので、こないだと同じ轍を踏まないためにも早めに劇場に行って大音響の中で仮眠。
芝居が始まる前に音楽かけてて、始まる時に照明を落としながら音量 上げるのは常套手段で、その始まるぞー具合が大変 好きな私ですが、今回は参ったな・・・。
しかも、始まってからもしばらくデカイ音で音楽が流れっぱなしで、そのシーンが結構 長くて、開演前から聞いてるだけに飽きがきてうんざりした。
台詞はまだー? まだー? て。そういう焦らしを狙ったんだろうけども。まんまと嵌った訳だけども。

乱交パーティーの一夜を描いた芝居。
芝居? なのかなー。
主宰の三浦大輔氏は、リアルであることを追求する演出家なんだそうで、数年前に、役者がプライベートを背負ったまま舞台に上がり、敢えて「演技をしない」手法の作品を作った人なんだそうで。
今回も、確かにわざとらしい「演技」だったかと言えば、否・・・と言えるのだろうけれども。
だから「芝居?」と首を傾げることになるんだと思うんだけど。

マンションの一室、というセット。このセットがすごい立派でびっくりした。何だこの作りこみようは! て。リアルを描くにはまずその場から、てことなのだろうか。
ソファと低いテーブル、テレビ、風呂場に通じるドア。カウンターをはさんで出入口になってるドア、トイレに通じるドア。階段があってロフト風になってて、上がった所が支配人言うところの「プレイルーム」。カーテンがおりるようになってる。

その部屋に、女4人、男4人がだんだんと部屋に集まってくるところから始まる(全員集まってくるまで音楽かけっぱなし)。
全員集まった時点で一時間前にもどって、女の子の中の一人が面接を受けてる場面。おかっぱで地味めで声小さくてシャイそうな子が、店長に「貴方がどスケベなとこ見せてください」って言われてバイブ入ってるとこ見せるっていう。すげーきわどい。

時間軸が戻って、8人がシャワー浴び終わって支配人もじゃぁ時間まで楽しんで、て消えて、残された人らがギクシャクしつつもだんだん会話の糸口を見つけて誘い合ってロフトに上がってヤりに行く。

この、ギクシャク具合が何とももどかしくて、そして見覚えがあるなーて光景だった。
まず、男女がなかなか会話を交わさない。女の子同士、男同士では話すけど、でもその会話もいわゆる「ビミョー」な、くっそつまんない内容で、でもその当たり障りのない感じが、何かもうすごく「あるある!」ていうもので。
来るの初めて? から始まって、お笑い好きなんだー。とか、出身地どこー。とか。
会話してるのにディスコミュニケーション。
てめぇらヤりに来てんならさっさとヤればいいじゃないか!! てすごい思った。何を互いの腹 探り合うようなことしてんだ、て。
こういう目的のはっきりした(ていうか唯ひとつの)場でさえ、初っ端から、じゃーエッチしようか! ていう風にはいかないものなんだろうかという疑問。どんな場でさえ人見知りはして当然か、がっつくのはカッコワルイか?
この夜限りの、ただするためだけの相手なのに、「出会いの行為」は踏襲されなきゃならんものなのかな。

時間がたつにつれて打ち解けて、普通に会話するしじゃれあうし、ていう風になっていくんだけども、見どころは最初のギクシャクっぷりに限られてたのかなーと今は思う。
何とも言えない、滑稽で気持ち悪い空気。

最後に、女の一人が「今夜だけでみんなと別れちゃうのは悲しい」て泣いて、「またみんなで曜日合わせて来ればいいじゃん」て他の女が慰めるのだけど、その光景がまた、どんな場合でも情が生まれちゃうものなのかねぇ、とウンザリさせる。
みんなで、みんなと。何で仲間になりたがるか! 求めてるのは突っ込むことと突っ込まれることだけだろう。何でそこに、愛とかそういうもの、求めちゃうんだろうなーて。

常連の女の子がいて、「ねぇあなたは次いつ来るの?」て聞かれて、「アタシ? 明日!」て、投げ捨てるみたいに言うのが、むしろそっちの方が潔くていい。おんなじこと、毎日 繰り返して。
何にも得ない、何にも与えない。


今回、客の反応が全部「笑い」だったことが、すごく気になった。
役者が、何を言っても、何をやっても、笑ってそれを受け止めちゃう。
え、そこ笑うとこ? ていう違和感が芝居中ずっと続いてて、何か嫌だった。
何で笑っちゃうんだろう。何で笑いで受け止めちゃうんだろう。
笑うことが必ずしも軽いとは言えないし、それぞれの胸中で思うことはあるのだろうけども、それにしたって今回の客は笑いすぎだと思った。隣につられてるだけなんじゃないのと思った。
そしたらどんどん笑えなくなっていって、私の中ではすごくシリアスな芝居になってしまった。
実はどーしよーもない喜劇だったのかも知れないのにね。
[PR]
by ling-mu.m | 2005-04-26 17:06 | 芝居/舞台
<< ぎゃあ!! 泣かされるかと思った。 >>